天井クレーンとは?種類とポイント、資格について解説
天井クレーンは、工場や倉庫などの天井に設置し、荷物を吊り上げて運搬する機械のことです。
重たい荷物などの運搬を効率的に行うことが可能で、製造業や物流業で活躍している設備です。
天井クレーンの種類もさまざまで、作業環境や用途に合ったタイプの選定が必要になります。
また、操作には資格が必要で、正しい知識と技術を身に付け安全に使用することも重要です。
今回は天井クレーンの種類とポイント、必要な資格について解説します。
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目次[非表示]
- 1.天井クレーンとは?
- 2.天井クレーンの種類
- 2.1.オーバーヘッドクレーン
- 2.2.ローヘッドクレーン
- 3.天井クレーンの構成要素
- 3.1.クレーンガーダー
- 3.2.トロリー
- 3.3.巻き上げ装置(ホイスト)
- 4.天井クレーンを設置するメリット
- 5.天井クレーン設置におけるポイント
- 5.1.建物の対応可否のチェック
- 5.2.届出・報告書の提出
- 5.3.設置後の点検とメンテナンス
- 6.天井クレーンの資格
- 7.まとめ
天井クレーンとは?
天井クレーンとは、建物の天井に設置されたレール上を走行して、フックや吊り具を使って
荷物を吊り上げて運搬する機械のことです。工場や倉庫で重量物を垂直方向(揚程)と
水平方向(走行)に搬送する際に使用されます。天井クレーンを設置することによって、
限られたスペースを最大限に活用でき、生産性向上と作業の安全性確保が期待されます。
天井クレーンの種類
オーバーヘッドクレーン

オーバーヘッドクレーンとは、建物の柱に取り付けたレールを走行する最も一般的とされている天井クレーンです。
特徴としては建物の柱で荷重を受けるので大容量のクレーンや重量物に対応できる事です。
また、天井梁下までの空間を広く利用できるので有効揚程を大きく確保することができます。
オーバーヘッドクレーンはさらに「シングルガーダー」と「ダブルガーダー」の二つの構造に分けられます。
- シングルガーダー・・・クレーンガーダーが1本のタイプ
- ダブルガーダー・・・ クレーンガーダーが2本のタイプ
ダブルガーダーはシングルガーダーと比べて頑丈で、より重たい荷物を運搬することが可能です。
ローヘッドクレーン

ローヘッドクレーンとは、建物の天井梁に取り付けられたⅠ形鋼の走行レールに吊り下がった形で
走行する天井クレーンです。特徴としては柱のない所に走行レールを設置できるので、スパンや設置場所の
自由度が高い事です。他にも吊り下がっている分、オーバーヘッドクレーン程の揚程は取れませんが、
横方向の動作範囲に優れている事が挙げられます。
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天井クレーンの構成要素
天井クレーンの主要な構成要素を解説していきます。
クレーンガーダー
クレーンの「骨格」となる部分で、荷物を吊り上げる際のトロリーを支持する梁となります。
クレーンガーダーがあることで荷物の安定した運搬が可能になります。
トロリー
トロリーはクレーンガーダー上を移動して荷物の水平移動を可能にします。
巻き上げ装置(ホイスト)
荷物を垂直方向に上下に挙げたり下げたりする役割を担う装置です。
基本構造として、ワイヤーロープ、ドラム、フック、モーターと減速機から成り立っています。
天井クレーンを設置するメリット
天井クレーンを設置することで、以下のメリットが得られます。
- 工場や倉庫のスペースの有効利用
- 作業効率の向上
- 安全性の向上
天井クレーンを設置するメリットは、人力では運べない重量物や大きいものの移動が
少ない時間と労力で可能になり、作業効率の向上が期待できます。
また、人力での運搬作業をなくして天井クレーンを利用することで、
事故や怪我のリスクを減らして運搬作業の安全性を確保することに繋がります。
さらに、天井クレーンは建物内の柱や天井梁に走行レールの取り付けるので
天井梁の下の空間を最大限に活用できる事が大きなメリットです。
天井クレーン設置におけるポイント
天井クレーンの設置にあたっては、設置基準や報告書の提出、設置後の点検について
規定が定められていますので注意点を以下に挙げていきます。
- 建物の対応可否のチェック
- 届出・報告書の提出
- 設置後の点検とメンテナンス
この3つのポイントについて解説していきます。
建物の対応可否のチェック
天井クレーンを設置する前には、その建物が天井クレーンを設置可能か 確認することが必要です。
天井クレーンの設置には建物に負荷が掛かりますので、建物の強度によっては設置可能な
クレーンの種類が限られたり、設置自体ができなかったりする場合もあります。
築年数が経っている建物の場合は経年劣化による影響も考えられますので、
柱に掛かる荷重や建物の構造強度の確認が必要です。
また、天井クレーンを設置するために、天井とレールの間に十分なスペースの確保も必要です。
運搬するものの重量や移動させるルートによって設置する天井クレーンの種類も
変わりますので、最適な天井クレーンの種類を選定しましょう。
届出・報告書の提出
天井クレーンを新規で設置する際は、「クレーン等安全規則」の第5条および第11条により、
届出・報告書の提出が義務付けられています。
【クレーン等安全規則 第5条より】
第五条 事業者は、クレーンを設置しようとするときは、労働安全衛生法(以下「法」という。)
第八十八条第一項の規定により、クレーン設置届(様式第二号)にクレーン明細書(様式第三号)、
クレーンの組立図、別表の上欄に掲げるクレーンの種類に応じてそれぞれ同表の下欄に掲げる
構造部分の強度計算書及び次の事項を記載した書面を添えて、その事業場の所在地を管轄する
労働基準監督署長(以下「所轄労働基準監督署長」という。)に提出しなければならない。
【クレーン等安全規則 第11条より】
第十一条 令第十三条第三項第十四号のクレーンを設置しようとする事業者は、あらかじめ、
クレーン設置報告書(様式第九号)を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
ただし、認定を受けた事業者については、この限りでない。
届出・報告書については以下のとおりで、どちらも所轄の労働基準監督署長に提出します。
設置届・・・・・吊り上げ荷重が3t以上のクレーンを設置する場合
設置報告書・・・吊り上げ荷重が0.5t以上3t未満のクレーンを設置する場合
上記の届出・報告書は、厚生労働省のWebサイトからダウンロードできます。
クレーン等安全規則関係|厚生労働省
設置後の点検とメンテナンス
天井クレーンの設置後は、定期的な点検が義務付けられています。
労働安全衛生法 第45条、及びクレーン等安全規則 第34から第39条により、0.5トン以上の
クレーンを設置した事業者は、日常・月次・年次点検を行わなければなりません。
また、月次・年次点検の結果を記録して3年間保存することも定められています。
点検によって異常を認めたときは、直ちに修理する義務があります。
天井クレーンの資格
クレーンを運転するために必要な資格については、クレーンの種類と吊り上げ荷重の大きさによって
以下の表の通り定められています。

まとめ
- 天井クレーンの種類は大きく分けて2つ
- オーバーヘッドクレーンは重量物の運搬が可能で有効揚程も大きい
- ローヘッドクレーンは設置場所の自由度が高い
- 天井クレーンの設置には建物の対応可否の確認が必要
- 設置前に届出・報告書を労働基準監督署へ提出
- 日常・月次・年次点検が必要で、月次・年次点検の記録は3年間保存
- 天井クレーンの資格はクレーンの種類と吊り上げ荷重の大きさによって定められている
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